カブトムシのための小麦粉添加発酵マットの作り方

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【カブトムシのための小麦粉添加発酵マットの作り方】
昔、私の祖父が、畑の片隅で、なんだかポカポカしたような黒い土を作っていました。そこを掘り返すと、大きなイモムシがでてきたのを、手渡されました。「わ、凄いなぁ!」それが、私とカブトムシの幼虫のはじめての出会いでした。カブトムシは畑で取れるんだと子供のときに思いました。都会暮らしでは、畑をつくることは、できませんよね。あの感動は、私たちの子供には、味わうことは、なかなか難しいみたいですね。畑を耕す感覚に近い、発酵マットを親子で作ってみませんか?


【用意するもの】

小麦粉を使用した発酵マット約30Lのレシピ(笑)を紹介します。
1.容器
30L〜50Lくらいのフタ付ケースを用意します。ホームセンターなどで売ってます。価格は、300円〜700円くらいで手に入ります。ポイントは、かき混ぜるときに、マットがこぼれないように大きめを選ぶことです。

2.ベースとなるマット30L
広葉樹を主原料とした市販の未発酵昆虫マット(私はフジコンのバイオフレークマットを使用しました)。または、クヌギ・コナラなどの広葉樹を主原料とした生オガクズ。針葉樹の混入したものは選ばないでくださいね。

3.添加物
ベースとなるマット30Lに対して下記の添加物が500gくらいになるように調整してください。小麦粉以外は必ずしも入れる必要はありませんよ。
小麦粉
基本となる添加物(1kgで200円程度で売ってます)、薄力粉で十分です。あまりは、お好み焼きにでもしましょう(笑)
ふすま
小麦の麦芽の部分を加工したもの、栄養価満点。健康ブームで薬局、スーパーで売ってます(ちょっと高価かも)、建具のふすまではありません。薬局で「ふすまありますか?」って聞くのはちょっぴり勇気がいります
きな粉・・・小麦粉の次にお手軽な添加物、お馴染みですね。(あまりは・・・もういいですか?^^)
味の素
これは入れても「25g」くらいまでにしておいてください。化学調味料ですので、注意が必要です。入れるときは必ず水で溶かしてからにしてください。固形が残ってるのを幼虫が食べるとよくないらしいです。不安であれば入れない方がいいです。


4.水分
水に限らず、下記のものを添加してもいいみたいです。こちらも、ベースマット30Lに対して3Lになるように調整してください。


基本です。凝ってみたい人は、○○天然水なんてのを使ってみてもいいかもしれませんが、水道水でも十分です。
スポーツ飲料
アミノ系の○○○サプリ、○○○スウェットとか、冷蔵庫に残っているのでいいです。私は○○エリアスを入れてみました。
栄養ドリンク
実験的に入れてみるにはいいかも。ただ、ちょっと責任はとれませんが^^

5.20℃を保てる場所
見落としがちですが、これを確保するのが一番大変かも^^。車のトランクの中に入れている人もいるそうです。夏の暑いときに作るのがいちばんいいですが、冬でも、電気毛布を使うなどの方法もあります。ただ、危険もともないますのでくれぐれも注意してください。

6.その他あると便利なもの

ゴム手袋
発酵マットは結構においがあります。直接かきまぜると手に臭いがこびりつきますのであると便利というか必需品。
マスク
細かいオガクズ、小麦粉など作成中に舞いますので、つけたほうがいいです。
篩(ふるい)
きめ細かい良質のマットを作成するために必要です。
金網
料理用のでいいです。小麦粉などをふるうの使用します。ダマになるのを防ぎます。
アルミシート
わたしが、使った裏技の1つですね。冬でもマット作成の手助けになります。
不要になった毛布
犬用に使っていたやつでもなんでもいいです。あればいいかも^^
電気毛布
これも裏技の1つ。先のアルミシートとあわせて、冬でもマット作成の手助けに。ただ、火事にならないように注意だけはしておいてください責任はとりかねますので、くれぐれも事故責任でお願いします。


【作りかた】
ケースに未発酵マットをいれる
ケースにベースとなるマットを入れる。
添加物をいれる
金網などで、小麦粉ほか添加物をふるって、パウダー状にして入れていきます。全体によくまぜて色が均等にきつね色(笑)になるようにしてください。まるで職人気分ですね。
水をいれる
ここが一番のポイント。水加減が重要です。少しずつ、マットの様子をみながら多すぎず、少なすぎず入れるようにしてください。ギュッと握ってパラパラくずれるくらいです(難しいですか?頑張ってください)。入れすぎると後から水分は除去できないですから、どちらかと言えば、少なめくらいの方が失敗は少ないです。ベチャベチャにならないようにね^^
余分な空気をぬく
マットを軽くポンポンと2・3回叩きます。余分な空気を抜きましょう。
20℃以上を保ちながら保管する
うまく発酵が始まれば、翌日くらいには、美味しそうなにおい(う〜ん、甘酸っぱい、いかにも発酵してますって感じです。逆に、生ゴミのようなにおいがしていたら失敗です)がしてきます。温度も結構温かくなります。ふすまを入れていて、夏場なら、70℃くらいになることもあるらしいので注意してください。最初の1週間くらいは、できるだけ毎日かき混ぜます(どうしても、面倒な人は2日に1度でもいいです)。1週間もすれば、温度も落ちついてくるので、2〜3日に1度くらいかき混ぜてください。においの方も、「酒粕→ヨーグルト→インク?→土」みたいな感じで変化してきます。夏場だと、約3週間くらいで温度が常温になれば、完成です(冬場だと時間がかかるかもしれません)。



【作成上の注意点】
温度は20℃以上に保つ
最重要ポイント。20℃以上でないとなかなか発酵がはじまりません。冬場でも、電気毛布、アルミシートを利用するなど工夫すれば作成可能です。
添加物は多く入れすぎない
多く入れればいいというものではないです。幼虫の食べるのはあくまで、ベースとなるマットの方で、添加物は発酵を促進するための手助けになるものです。
水を多く入れすぎない
腐ってしまうことがあります。発酵完了後に調整のために加水するのは構いません。
悪臭がしたら失敗
生ゴミ臭、アンモニア臭、もう我慢できない臭いがしたら失敗です。でも、マットを乾燥させたら再利用できます。リベンジしてみてください。
よくかき混ぜるようにする
あまり、かき混ぜるのを怠ると、カビが生えてきてしまいます。多少のカビなら、よくかき混ぜると消えてしまいます。
害虫の侵入に注意する
作成中にコバエなどの害虫が侵入しないようにしてください。

マットは完成してから篩(ふるい)にかける・・・作成前にオガクズなどを篩(ふるい)にかけると舞い散って大変ですし、吸引すると体によくないかもしれません。完成後のある程度、湿気のある状態で篩(ふるい)にかける方がいいです。

火事にならないように気をつける・・・温度はよく確認しておいてください。特に、電気毛布など使用するときは、絶対に注意をしてください。


【使用上の注意点】
完全に発酵してから使用する
完成したと思っても、発酵が十分でない場合があります。使用中に再発酵することもありますので、できれば、マット完成後1ヶ月くらいねかせてから使用した方がいいでしょう。
マットを詰めすぎない
容器に詰めるときにあまりに詰めすぎると、マット内のバクテリアの影響で、幼虫が酸欠をおこしてしまうことがあります。詰めすぎに注意し、しばらく蓋をあけておくなどの対処をすれば大丈夫です。
保管するとときは乾燥させる
長期に渡って使用しない場合などは、よく乾燥させて保管してください。カビ、コバエの大量発生などの原因になります。
初齢幼虫への使用は控える
生まれたての初齢幼虫はデリケートです。消化系も未熟ですので、いきなり作成したマットを使用するのではなく、生まれた時のマットと半分ずつ混ぜて、徐々にならしてあげてください。




 
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